「潜在意識」とは?
そもそも潜在意識とは何?
潜在意識とは、本人が自覚していない意識のことで、「無意識」と表現されることもあります。
潜在意識は、自覚できない意識であり、全体の90%以上!
潜在意識は、表に見えることがなく隠れて存在している意識で、無自覚のうちに蓄積され、価値観・習慣・思い込みなどとして奥底に定着しています。
意識全体の90%以上を占めるとされ、自分が経験したこと・感じたこと・信じたこと、などのすべてを記録しており、人の思考・感情・行動を常に左右していますが、本人はそれに気づいていません。
顕在意識は、自覚できる意識であり、全体の10%以下!
潜在意識の反対は「顕在意識」です。
表面上に現れない潜在意識に対して、「顕在意識」は常に表面化している意識であり、例えば「朝食を食べよう」「仕事に行こう」など明確に考えていることは全て顕在意識で、意識全体の10%以下とされています。
顕在意識と潜在意識の割合は、1:99や、5:95や、10:90など諸説ありますが、ここでは分かり易く10:90とします。

顕在意識は、書棚に並んだ本のイメージ
これを書棚に例えると、書棚に数千冊の本が並んでいる中で、1冊1冊の本が何だったかを忘れているような状態が「潜在意識」のイメージだと考えてください。書棚に並んでいるけれど、その本の中味を認識できていないばかりでなく、所有していることすら忘れているような感じです。その中で10~50冊くらいが机の上に出ていて表紙やタイトルが見えている状態、これが「顕在意識」のイメージです。
目次
- 潜在意識の第一人者は?
- ・ジークムント・フロイト
- ・カール・グスタフ・ユング
- 潜在意識が大ブーム!その理由は?
- ・「自分自身を深く知ること」が必須の時代
- ・スキルよりも「マインドセット」が注目される時代
- ・潜在意識の効果が実証された
- 潜在意識の特徴とは?
- ・潜在意識は、どうやって作られる?
- ・潜在意識は、私たちにどんな影響を与えている?
- ・潜在意識3つの特徴
- ・潜在意識に「ない」5つの機能
- 潜在意識を学ぶと、どうなる?
- ・自分について知ることができ、自分軸が確立する
- ・自分の本当の夢・願望・才能に気づくことができる
- ・夢や目標が叶いやすくなる
- ・感情や行動をコントロールできる
- ・人間関係やコミュニケーションの改善
- ・思い通りの現実を創造できる
- 潜在意識をどうやって書き換える?
- ステップ1:潜在意識をみる
- ステップ2:認識・信念を変える
- ステップ3:望む未来を選択する
潜在意識の第一人者は?
潜在意識の概念は古くから存在していましたが、学問的に研究されるようになったのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてです。
これを概念化した最初の人物が、精神科医のジークムント・フロイトでした。
その後、フロイトの弟子であるカール・グスタフ・ユングが発展させ、「集合的無意識」を提唱しました。この2人は「潜在意識」を語る上で絶対に外せない人物です。
■ジークムント・フロイト
精神科医のフロイトは、「精神分析学」の創始者であり、現在の心理学の基礎を築いた人物です。
19世紀末~20世紀前半に活躍し、「リビドー論」「心理性的発達理論」などでも知られています。
――「無意識」の第一人者
フロイトの残した大きな功績は、人間の「無意識」を初めて提唱したことです。
人間には、普段から認識できている「意識」と、普段は把握できていない「無意識」が存在していることを唱え、人間の無意識が顕著に現れる「夢」の分析を通して無意識を探りました。
――「意識」「前意識」「無意識」の3層構造がある
フロイトは、人間の心には3つの層があると主張しました。
「意識」は、本人が完全に自覚できる心的な層です。例えば「食事しよう」「仕事に行こう」などの思考は全て意識であり、コントロールすることができます。
「前意識」は、「意識」のエリアに入っているもので、心的な動きが無意識から意識へと移る前にとどまる層にあります。先程の書棚の例で例えると、リビングの一角に山積みになっている本のイメージです。背表紙が見えない状態でリビングの風景に溶け込んでおり、意識を向けないと気づかない状態ですが、ふと気づくこともできます。
「無意識」は心の奥底にある、自分では自覚することができない一番大きな層です。 カギのかかった書庫の書棚に並ぶ、膨大な量の本をイメージしてください。

――「無意識下」の抑圧された感情によって精神が病む
フロイトは無意識のエリアに沢山の記憶が蓄積されていると考え、無意識下で抑圧された感情や衝動が原因となり、精神疾患を引き起こしていると提唱して理論を体系化しました。これは、後の心的外傷後ストレス障害(PTSD)の概念にも通じています。この「無意識」という概念は、心理学だけでなく現代の様々な分野に影響を与えることになりました。
■カール・グスタフ・ユング
精神科医であり、心理学者でもあるユングは「分析心理学」の創始者です。
フロイトと一時的に協力して精神分析学を発展させましたが、後にフロイトの一部の学説に疑問を感じるようになり、理論の不十分な部分を補う形で、自らの分析心理学を打ち出しています。
――「集合的無意識」の提唱者
人間には、意識と無意識の2つの領域がある、というところまではフロイトと同じですが、さらに無意識を2つの層に分け、「個人的無意識」と「集合的無意識」があると考えました。個人的無意識は個人の経験や記憶に基づいて作られるもので、集合的無意識は人類が共通して元々持っているイメージに由来するものとしています。フロイトの精神分析学では説明し切れない深層心理について、この集合的無意識という概念を打ち出しました。

――「集合的無意識」とは、人類共通のもの
集合的無意識とは、人間の無意識のもっと奥に存在する、個人の領域を越えて先天的に備わっているイメージや概念のことです。ユングは、この領域に蓄積されている人類共通の象徴やイメージのことを「元型」と呼びました。例えば、太陽と月、水と火、母親と父親、英雄と悪魔など、世界共通のイメージが集合的無意識の元型です。
ユングは、犬や猫などの動物が種としての習性を持つのと同じく、人間同士にも共通する習性がある、と考えました。そこから発展して、育った環境や国などにも関係なく、人間の意識の奥には普遍的な共通のイメージが存在する、と唱えました。人類が進化する過程で重要とされた概念から生み出されたとしています。
潜在意識が大ブーム!その理由は?
近年、潜在意識が大流行しています。
10年前はまだ「怪しい?」と思われていた分野に、今こんなにも注目が集まっているのはなぜでしょう?
それは、潜在意識を理解することで得られるメリットに皆が気づき始めたからです。
✓「自分自身を深く知ること」が必須の時代
まず、自分自身について深く知ることで、人生の質が向上し幸福度が上がる、ということに多くの人が気づき始めた流れがあります。
今や「自分自身を深く知ることが、2020年代の必須科目」と言われるまでになりました。
自分自身を深く知るということは、自分の本質や本当の望みを理解する、ということです。それが理解できていないと、世間の価値基準や周りの評価に惑わされ、自分の本質に合っていないものを選択してしまいます。
自分自身の軸や基準をしっかり見極めることができれば、自分にとって本当に必要なものだけを選択し、回り道をすることなく望むものを手に入れ、幸せな人生を生きられます。
情報過多の時代において自分を見失う人が多い中、「自分自身を深く知ること」が幸せのマスト事項である、という認識が広がっていることが背景としてあげられます。
✓スキルよりも「マインドセット」が注目される時代
実は、ほんの少し前の時代までは、成功するにはスキルを上げることが大事、と考えられて来ました。
しかし今では「スキルよりも、マインドセットが大事」という考え方に変わって来ています。
この「マインドセット」というのは、考え方・価値観・信念・物の見方などを指しており、人としての在り方や心の持ち方の部分になります。「マインドセット」が整っていないと、どんなに優れた能力やスキルを持っていても、それを100%発揮することができず成果を上げられない、ということがスポーツやビジネスの世界でも明らかになって来ています。
そのようなことから、近年ではスキルよりも「マインドセット」の方が注目されるようになって来た、という流れもあります。
✓潜在意識の効果が実証された
これらの考え方が広がるにつれ、自分を知りマインドを整えるための様々な方法が考え出されました。この10年間で、マインドフルネスが大流行したり、多くの人が座禅・瞑想・呼吸法などに取り組むようになったり、コーチングなどが取り入れられるようになって来ています。
様々な手法が試されて来た中で、表面的な方法では解決できないということに、いち早く気づいた人たちが出て来ました。彼らは「もっと深い所から自分を知りマインドを整える必要がある」と考え、潜在意識について学びはじめました。
先行して潜在意識に取り組んだ人たちがさまざまな成果を上げていることから、潜在意識の働きや効果に大きな注目が集まるようになり、近年の大流行に繋がっています。
潜在意識の特徴は?
潜在意識の意味と、重要性についてご理解いただけたと思います。
それでは次に、潜在意識の特徴や、私たちに与える影響について詳しく見ていきましょう。
■潜在意識は、どうやって作られる?
潜在意識は、私たちがこれまで生きて来た中で経験した出来事の記憶や感情によって形成されると言われています。
経験したものが全て潜在意識に記録される
特に、7歳までの子どもの脳波は、シータ波と呼ばれる催眠状態と同じ周波数になっているため、情報をスポンジのように吸収し易い状態になっていると言われています。この時期に体験したことは全て記憶に刻まれ、自覚的に思い出すことはできなくても、習慣・価値観・観念を形成する土台となります。
私たちが生きる過程で経験したものが全て潜在意識に記録され、「親とは、こういうものだ」「世の中は、こういうものだ」「仕事とは・・」「お金とは・・」というように、あらゆる状況において大小さまざまな概念を形作って行くのです。
例えば、朝起きてすぐ歯磨きする家庭で育った子どもは、「歯磨きは、朝起きた時にするもの」になりますが、朝食後に歯を磨く家庭で育てば、「歯磨きは、食後にするもの」になります。
お金に苦労する家で育った子どもは、「お金は苦労の象徴」「お金はイヤなもの」というようにネガティブな観念を持つかもしれませんし、裕福な家で育てば「お金は素敵なものをもたらしてくれる」「お金は良いもの」「お金大好き!」とポジティブな観念が形成されるかもしれません。
このように、習慣や「当たり前」の感覚、物事に対する認識などが、日常生活の中で形成され、本人にも気づかないうちに意識の奥に刻み込まれて行きます。
無自覚・無意識に形成され、気づくことが難しい
自分の体験したことによって「○○とは、こういうもの」という感覚・習慣・価値観・観念などが作られて行きますが、ここでポイントになるのは、それが「無自覚」であるということです。自覚があれば、それらの習慣や価値観を変えることができますが、潜在意識は本人も気づかぬうちに記録されているものであるため、気づくことができません。
潜在意識はカギのかかった書庫に保存されている書物のようなもので、知らないうちに本が増えて行くにも関わらず、その1冊1冊に書かれている内容を把握することは難しいのです。体験した出来事を全て記録し、無自覚・無意識のうちに保存しているため、自分では思いもよらぬ不都合な観念が蓄積されている場合があります。
■潜在意識は、私たちにどんな影響を与えている?
潜在意識は、私たちが自覚できない心の奥深いところに保存され、私たちの日々の思考・感情・行動のすべてに、くまなく影響を与えています。
潜在意識のとっても怖い真実!?
私たちが自分で物事を選択し決定していると思っていても、実はその奥に無自覚・無意識の領域である潜在意識が控えていて、それが私たちをコントロールしています。
しかも、無意識であるが故に、自分の思考・感情・行動が潜在意識に左右されているということにも気づいていない状態です。自分では知らないうちに、害となる認識・観念を抱えていることも多々あります。
ですから、自分でも「なぜ、こんな事をしてしまったんだろう?」とか、「思わずカッとなって手が出てしまった…」とか、無意識のうちにやってしまった行動の裏には、実は潜在意識という『真の黒幕』がいるわけです。
どんなに頑張って「冷静に…」「怒らないようにしよう」などと自制しても、そのような思考(顕在意識)は10%以下ですから、どうしても90%の潜在意識に引っ張られてしまいます。そして同じようなシチュエーションが来ると、また怒りが発火して同じパターンを繰り返してしまうわけです。
潜在意識を、なぜ書き換える必要があるの?
このように、私たちが「こうしたい!こうなりたい!」と考えていくら頑張っても、潜在意識に別の情報が刻まれていると、結局は顕在意識と潜在意識の綱引きになってしまい、結果として潜在意識の方が勝ってしまいます。
私たちが知らない所で、私たちをコントロールする潜在意識の存在。
これに気づかないと、一生無自覚のままに、思うようにならない人生を送ってしまう事になりかねません。ですから、潜在意識の特徴を十分に理解して、上手に書き換える必要があります。
それでは次に、潜在意識の特徴をご紹介します。
■潜在意識3つの特徴
潜在意識のメカニズムや全容は、まだ完全に解明されてはいませんが、特徴を理解することでより対処がしやすくなります。潜在意識の基本的な特徴は次の3つです。
1.膨大な記憶が格納されている場所
潜在意識の場所は、カギのかかった大容量の書庫のようなもの。
人生の中で起こった出来事や、それに伴う感情もすべて、録画テープのように記録し保存しています。カメラはストップ機能がなくずっと回り続けていて、見たもの・感じたものをすべて録画し、本人が覚えている・いないに関わらず、どんどん格納して行きます。毎日のように書庫に本が追加されて行くのをイメージしてください。
2.強い感情体験を強く刻み込む
潜在意識は、単なる事実よりも、大きく感情が揺さぶられた記憶の方を、より強く刻み込む性質があります。
辛い出来事・悲しかったこと・嬉しかったこと・楽しかったことなど、感情が激しく動いた記憶は、その人の生命に関わる大事なものとして優先されるのではないかと思います。書庫の中の、特別な棚に並んだ本、というイメージかなと思います。
3.何度も繰り返された体験を強く刻み込む
潜在意識は何度も反復したものを、より強く刻み込む性質があります。
最初は獣道だったのが、何度も同じ道を通るうちに、大きな道になって行く、というイメージです。子どもの頃から、夜寝る前に歯磨きをする習慣があれば、大人になっても寝る前に自動的に歯磨きをするようになります。
自覚できている人もいますが、これが潜在意識による自動行動だとは気づかず無意識に続けている人も多いことでしょう。このように何度も繰り返し行ったことが無意識のうちに強く刻まれて、「こうするのが当然」という信念として定着し、その後の意識や行動に影響を与えて行くことになります。
■潜在意識に「ない」5つの機能
潜在意識には、顕在意識と比べて、「備わってない機能」がいくつかあります。潜在意識にはできないこと・もともと「ない」機能は、次の5つです。
1.善悪の区別がない
そもそも、「良い/悪い」といった概念がないので、区分けすることができません。
2.自分と他人の区別がない
そもそも、「自分/他人」といった概念がないので、区分けすることができません。
3.現実と想像の区別がない
そもそも、「現実/想像」といった概念がないので、区分けすることができません。
4.時間や空間などの制限がない
「時間/空間」といった概念がないので、時系列にまとめたり、場所でまとめたりすることができません。夢の中の世界と似ているかもしれません。
5.否定形がない
もともと、否定形がありません。
「ピンクの像をイメージしないでください」と言われたら、一瞬ピンクの像をイメージしてしまいますよね?「○○でない」状態をイメージできないのと同様に、潜在意識に否定形は存在していません。
まとめ
潜在意識は膨大な書物が保存されている書庫のようなものですが、時系列や場所ごとに並べられたり、整理されたりはしていません。これは現実に起こったことだから「現実棚」に保存するとか、これは空想だから「空想棚」に保存する、というように区分けされることなくゴチャゴチャに置かれています。
これらの特徴を十分に理解して、潜在意識と上手に付き合って行くことができれば、振り回されることが減り、人生の手綱を自分で握ることができるようになります。
潜在意識によって一生をコントロールされて終わることのないよう、潜在意識に効果的にアプローチして行きましょう。
潜在意識を学ぶと、どうなる?
潜在意識は、気づかぬうちに私たちの人生をコントロールしています。
どんなにやろうと思っても「なぜかいつも3日坊主」「いつも同じパターンになってしまう」など、もし心当たりがあるなら、潜在意識に取り組むことで解決できるかもしれません。
潜在意識にアプローチすることで、何がどう変化するのか? 代表的なものを次に6つご紹介します。
1.自分について知ることができ、自分軸が確立する
潜在意識には、生まれてから現在までの膨大な記録が格納されています。
今の自分を形成した様々な習慣・記憶・感情が混在していますので、掘り起こして明確に自覚することによって、なぜ今まで自分はこのような行動を取って来たのか?その起点となっている出来事に気づいたり、フタをしていた本当の感情に気づいたりすることができます。もともとの自分がどうだったか?を思い出して、本来の自分の性質を認め、大事にすることができるようになります。
素のままの自分を自己承認できれば、生きることが楽になったり、自分軸が確立して他人に振り回されることもなくなったりと、人生全体がめざましく向上します。
2.自分の本当の夢・願望・才能に気づくことができる
私たちは皆それぞれに、好きなこと・やりたいこと・やりたくないことがありますが、親や周囲の目、世間の基準などに合わせて制限をかけてしまいます。
例えば、小さい頃から親の期待に応えようと、親の喜ぶことばかり優先して来た子どもは、自分が本当にやりたいことが分からなくなります。学歴社会に合わせて良い学校に進学したり、世間体のために好きでもない人と結婚したり、近所の人に何か言われないようにと地味な服装で出かけたり…外側の基準によって動かされ、自分本来の夢や願望とは違う方向に進んでしまうケースは数多く見受けられます。
自分の内側の欲求を無視し、外側のニーズを満たすために頑張ることを続けた結果、自分が本当は何がしたかったのかを見失っている人は非常に多いと思いますが、潜在意識にアクセスして、自分が本当はどう思っていたのか?を知ることや、本来の自分を思い出すことが、本当の夢や願望を見つける手助けとなります。
3.夢や目標が叶いやすくなる
世間体や周囲に合わせた目標ではなく、自分の本心からの望みが分かると、人はそれに向かって全力で行動できるようになります。自分の根源からエネルギーが湧き上がり、前に進み易くなります。
また、潜在意識に刻まれた、行動の邪魔となっている観念を探し出して取り除いたり書き換えたりすることで、これまでブレーキとなっていたものがなくなり、100%の能力や才能を発揮して、飛躍的に前進できるようになります。
4.感情や行動をコントロールできる
潜在意識にネガティブな出来事や感情が強く刻まれていると、それがトラウマとなることがあります。例えば、大きな声で度々叱られた経験があると、大きな声がした時に、自動的に身体が硬直し怯えてしまうなど、感情や身体が勝手に防衛反応を示すようなことが起こります。
潜在意識を理解し上手に対処することで、このトラウマを手放し、自動反応を止めて、意識的に感情や行動をコントロールすることができるようになります。これにより、自分の人生を、自分で意図的に創るチカラを手にすることができます。
5.人間関係やコミュニケーションの改善
潜在意識の中に、人間関係に関するネガティブな出来事や感情が深く刻まれていると、コミュニケーションに影響を与える場合があります。
例えば、父親に対する反発心が心の奥底に潜んでいると、自分より目上の男性に対して投影してしまい、敵意を抱いたり反抗的な態度を取ったりしてしまうことがあります。そして会社の上司やパートナーと衝突するなどコミュニケーション上の問題として表れて来ます。
この奥底に潜んだ反抗心を認識し適切に対処することで、父親を投影することがなくなり、人間関係やコミュニケーションが改善します。家庭や職場が過ごしやすい場所に変わり、人生全体の満足度や幸せ度が上がります。
6.思い通りの現実を創造できる
潜在意識は、現実を創造するチカラを持っています。
例えば「自分は愛されない人間だ」という信念が潜在意識に刻み込まれていると、自分の思考や感情がそれに合わせて動き出し、「愛されない人間」として振る舞うことになり、その結果やはり愛されない人間になって行きます。そしてますます信念が強化されて行くことになるのです。
逆に、「私はどこに行っても愛される」という信念があれば、どんな場所でも愛されやすい人間として言動することになり、結果として愛される人になるわけです。
潜在意識に深くインプットされた信念によって、思考・感情・言動が決定され、その結果としてそれに合った現実が創造されて行くようになっているのです。
まとめ
自分の人生が思うように行かないと感じるのであれば、それは潜在意識にインプットされたものが現実化しているのですから、まずは潜在意識にどんなイメージや信念が刻まれているのかを明確にしねばなりません。それに気づけないままでは、どんなに頑張っても、同じことを繰り返すだけで負のループから抜けることは不可能です。
まずは、潜在意識の中にどんな信念が刻まれているのかを知ること、そして次に、本心から望んでいるものを再インプットする=書き換えることです。それにより、これまでの人生を変化させて、自分の望む現実を創造することができるようになります。
潜在意識を、どうやって書き換える?
自分が本心から望むものを潜在意識に再インプットする=書き換えることによって、望む現実を創造することができます。
では、どうやって、 潜在意識に刻み込まれた信念を書き換えることができるのか?
それには、次のような3つのステップがあります。

ステップ1:潜在意識をみる
まず、潜在意識にアクセスし、自分の願望を邪魔している古い信念を探し出すことから始まります。カギのかかった書庫を開けて、多くの書物の中から、虫が食っている本を特定するようなイメージです。
ステップ2:認識・信念を変える
次に、探し出した古い信念(虫が食っている本)がどんな内容なのかを、よく理解します。
- ・その信念がどうやって出来上がったか?どんな出来事によって刻み込まれたのか?
- ・その出来事は真実か?
- ・その出来事によって、どんな感情を体験したか?
- ・その信念を持っていたことで、これまでにどんなことが起こっていたのか?
- ・その信念によって自分の言動がどんなものになっていたか?
- ・自分の言動によって他者との関係がどのようなものになっていたか?
- ・自分の仕事面や経済面にどう影響を与えたか?
- ・その信念は今の自分にとって役に立つものか?
…などなど、様々なことを深く理解します。
もし、その古い信念が、望む現実を邪魔するものであるならば、手放しを行います。
その信念を捨てるか、もしくは一旦棚に上げてしばらく使わないと決めることです。
その上で、本当に望む現実のために有用な信念を、新しく入れ替えること。
例えば、「私は取るに足らない存在だ」という自己認識があると気づいたとします。
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その認識がいつできたか?よくよく思い出してみると、それは小さい頃から両親に意見を聞いてもらえなかったことや、コントロールされて来たことが原因だったということに気づきます。
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この自己認識を持っていたことで、学校でも目立たないようにしていたり、人の意見に従ったり、波風を立てないような人生を歩んで来たことに気づきます。
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当然、学校の成績もパッとしなかったり、会社でも目立つ成果を上げていなかったり、あらゆる部分に影響していたことを再認識します。
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この古い認識によって創られて来た人生を変えたいのであれば、新しい認識に入れ替える必要があります。例えば、自分の大好きなコーヒーを輸入し、カフェを開いて多くの人にコーヒーの素晴らしさを伝えたい、という夢があるとすれば、「取るに足らない存在」という自己認識は足を引っ張るものになりますよね。取るに足らない私が人様の前でコーヒーを語っても誰も聞いてくれない、とか、私のためにカフェに来てくれる人なんていない、という思考が自動的に立ち上がって行動の妨げになってしまいます。
ですから、「人の輪の中心にいる魅力的な私」など、夢の実現を後押しする新しい自己認識をインプットした方が良い、ということになります。
ステップ3:望む未来を選択する
新しい認識・信念をインプットした上で、その認識・信念を持った自分がどんな未来を生きているか?を詳細に思い描き、その未来を選択することを心の底から決断します。
潜在意識が書き換わり、望む未来が明確になっていれば、自然に自分の思考や言動が変わり、望む未来を過ごしている状態へと最適化されて行きます。その結果として、その未来を本当に創り出すようになるのです。
まとめ
以上のように、潜在意識を3つのステップで書き換えることができますが、これについては多くの考え方や手法、体形化されたメソッドなどが存在しています。
潜在意識という目に見えないものにアプローチして望む結果を手にするには、自分にもっとも合う手法を取り入れることが大事です。代表的な手法をピックアップしてご紹介していますので、コチラのページもご覧になってみてください。